防犯監視とリパワリングに貢献するファーウェイの革新技術とは?
近年、太陽光発電所への盗難被害が増加する中、ファーウェイの自立給電無線監視ソリューションは、迅速な防犯対策を可能にしています。さらに、リパワリング技術は、既存の発電設備のアップグレードを通じて発電能力を向上させ、エネルギー効率の最適化を図ります。
このように、ファーウェイの革新技術は、持続可能なエネルギー利用の推進と同時に、発電所の安全性を高める重要な役割を果たしています。
目次
パワコンで定評のあるファーウェイとは?
中国の大手通信機器メーカーであり、パワコンで定評のあるファーウェイ(HUAWEI・華為技術)は、デバイスと情報通信技術(ICT)を提供するグローバルプロバイダーです。
◇ファーウェイの概要
1987年に中国・深センに設立されたファーウェイは、世界170以上の国と地域で事業を展開し、全世界で30億人以上のユーザーにサービスを提供している会社です。日本では2005年にファーウェイ・ジャパン(華為技術日本株式会社)が設立され、2023年12月現在で1,160人の社員を擁しています。
特にパワーコンディショナ(パワコン)の分野には強く、住宅用から産業用までさまざまな用途向けの高性能パワコンは高い評価を受けています。
◇主な事業
ファーウェイは、ICT(情報通信技術)を基盤にしながら、クラウドコンピューティング、コンシューマー向け製品、デジタルパワー、スマートカーソリューションといった多岐にわたる事業を展開しています。
まずICT分野では、情報の配信や交換、伝送、処理、保存などを軸に、幅広いサービスを提供し、情報社会の発展に貢献しています。さらに、クラウドコンピューティングでは、世界45,000社を超える企業や600万人以上の開発者とともに、170以上の国や地域にクラウドサービスを提供し、ビジネス効率の向上や技術革新をサポートしています。
また、コンシューマー向け製品としては、独自の「HarmonyOS」を搭載した端末が8億台以上普及しており、モバイルやスマートデバイス分野で急成長を遂げています。加えて、デジタルパワー分野では、クリーンエネルギーの生成やエネルギー管理のデジタル化を通じて、持続可能な社会の実現や脱炭素化に取り組んでいます。
さらに、スマートカーソリューションでは、スマートコックピットや自動運転技術を含む自動車部品を提供し、これまでに300万セット以上を出荷するなど、スマートカー市場でも着実に存在感を高めています。
スマートソーラーで企業に利益を
画像出典:ファーウェイ
スマートソーラーは、効率的な発電を実現するだけでなく、AIやクラウドを駆使した高度なエネルギー管理システムを提供します。これにより、企業は発電コストの削減やエネルギーの自家消費を促進し、環境への負荷を低減しながら持続可能な成長を目指すことが可能になります。
◇スマートソーラー
30年以上に渡って蓄積されたデジタル情報技術を太陽光発電と融合させたファーウェイは、最先端のスマートソーラーソリュー ションを提供しています。AIやクラウドなどといったICTの複合技術を駆使し、高効率発電と高い安全性・信頼性を持つ太陽光発電所を作り、グリーンエネルギーの推進に寄与しています。
電力消費においては「アクティブセーフティと発電コスト軽減」を目指し、 企業と家庭ユーザー向けに発電の自家消費率を高め、住宅の24時間グリーン電力利用を業界に先駆けて実現することにより、すべての家庭、すべての企業に利益をもたらすことを目指します。
◇さまざまなソリューションを提供
「高圧・特高ソリューション」「リパワリングソリューション」にも、ファーウェイならではの技術が結集しています。
高圧・特高ソリューション
分散型設計で小型化・軽量化を実現したことにより、搬入・設置のコストを低減し、優れた放熱技術による高い運転パフォーマンスを実現しました。全世界に200GW以上を出荷し、累計不具合率はわずか0.5%未満という低い故障率をキープすることにより、長期運用期間での高い稼働率が実現しているのもファーウェイのスマートソーラーのメリットです。
リパワリングソリューション
太陽光発電におけるリパワリングとは、各種機器のアップグレードやリプレイス、新規導入を行うことで、発電能力を向上させることを指します。
例えば、主要機器であるパワーコンディショナーは経年劣化によって故障のリスクが高まります。このため、主に新しい機器に交換するなどの方法で、発電能力を復活させることがリパワリングの役割です。
リパワリングソリューションでは、空調・ファンなどの消費電力を削減し、発電損失を最大限に抑えることに成功しています。
リパワリングにも最適なパワコン
ファーウェイのパワコンは、業界トップクラスの変換効率を誇り、最大98%以上の効率を実現しています。リパワリングにも最適なパワコンには、さまざまなメリットがあります。
◇ファーウェイの強み
ファーウェイの強みは、高性能のパワコンをリーズナブルな価格で提供していることにあります。同社のパワコンは過積載率が300%以上に対応しており、他の日本のパワコンメーカーの過積載率200%に大きく差をつけています。
最大変換効率も97.5%と非常に高く、過酷な環境にも対応できるため、安定した発電が可能な点もファーウェイのメリットといえるでしょう。さらに、超小型で最軽量のパワコンという点でも、ファーウェイは群を抜いています同社の単相型パワコン4.95kWは約11kgと非常に軽量で、作業員1人でも設置が可能です。
◇特別高圧発電所向け製品
ファーウェイでは、2024年2月に特別高圧発電所向けの新製品「SUN2000-188KTL-NHH0」を発売しました。分散型パワーコンディショナSUN2000-188KTL-NHH0は「SUN2000-125KTL-JPH0」の後継機種にあたり、定格出力が125kWから187.5kWに引き上げられています。
容量4.5MVAのサブ変電所に対して従来機種の場合は36台をつないでいたものが、新機種であれば24台で済むため、BOSコストの大幅な削減にもつながります。MPPTごとの「最大入力電流」も従来機種の30Aから65Aへと2倍以上に増強されているため、大電流パネルにも余裕をもって対応することが可能になっています。
新規案件はもちろんのこと、既設案件のリパワリングにも適しているのが今回発売された特別高圧発電所向けの新製品です。
盗難にも対応!無線監視を可能にする製品
ファーウェイはさらに、無線監視を可能にする「自立給電無線監視ソリューション」「自給電源とAIカメラ」などの開発にも力を入れています。
◇自立給電無線監視ソリューション
銅価格の高騰と並行して、太陽光発電所のケーブルが盗まれる事件が激増しています。盗難防止のための監視システムを早急に構築するには電源・配線などの面でさまざまな問題があり、防犯対策が遅れているというのがこれまでの現状でした。
こういった状況に対応して、ファーウェイでは配線を必要とせず、簡単に設置できるオールインワンタイプの「自立給電無線監視ソリューション」の提供をスタートしました。
監視ソリューションはAI監視カメラを使用した監視部と通信部に給電部がセットされており、太陽光パネルとリチウムイオン蓄電池などを組み合わせた給電システムにより、容易に導入することが可能です。AI監視カメラは単にエリアを監視するにとどまらず、侵入者に対して光や音で警告を与えて盗難を未然に防ぐこともできます。
◇自給電源とAIカメラ
太陽光発電所の状況や仕組みを熟知しているだけではなく、通信機器メーカーとしての長い実績とノウハウを有しているファーウェイは、現状に適した太陽光発電所向け監視ソリューションを構築することに成功しています。
給電部はトータルで1070Wの太陽光パネルと電源モジュール、そして蓄電池2台、定格放電電力合計約6000Wから構成されています。晴れの日には約6時間でフル充電でき、1週間は運用が可能な自給電源に加え、防犯カメラには世界有数のメーカーとして知られるシンガポールのHolowits社と提携しています。
カメラが以上を検知すると、リアルタイムに警備会社や管理センターにアラートが送られます。このシステムを導入すれば、合計で40kmの長距離ネットワーキングが実現することになります。
同システムはAIカメラ(HOLOWITS)とLANケーブルの配線が不要なメッシュWi-Fi、SIMカードで通信可能なLTEルーター、大容量の単結晶太陽光パネル、電源モジュール、そしてリチウムイオン蓄電池で構成されています。
ファーウェイは1987年に中国・深センで設立され、世界170以上の国で事業を展開する大手通信機器メーカーです。特にパワーコンディショナー(パワコン)の分野で高評価を得ており、住宅用から産業用まで多様な高性能パワコンを提供しています。
スマートソーラー技術を通じて、企業や家庭に効率的な発電と高度なエネルギー管理システムを提供し、発電コストの削減とエコなエネルギー利用を促進しています。リパワリングソリューションでは、発電機器のアップグレードを行い、発電能力を向上させています。
さらに、自立給電無線監視ソリューションを開発し、AIカメラによるリアルタイム監視を実現。これにより、太陽光発電所の安全性を向上させ、持続可能なエネルギー利用を推進しています。ファーウェイは、スマートソーラーとデジタル技術を融合させ、企業や家庭に利益をもたらし、持続可能な未来を切り拓くリーダーとしての役割を果たしています。